2012年10月17日水曜日

ストロー・ビオル

ストロービオル(StroViols / StrohViols)
ストロービオル
ストローバイオリンは「知る人ぞ 知る」であるが、ストロービオルは「知る人ぞ いずこ」というくらいで、ラッパ付きのビオルはほとんど知られていない。

ビオルまたはビオールというのは、ヨーロッパの古い時代の楽器で、チェロに似た弦楽器。脚の間に挟んで立てて弾く。フィンガーボードの上にフレットがあるのが特徴。
この特徴をそのまま受け継いでラッパで拡声する弦楽器を作ったのが、このストロービオルということだろう。

ストローバイオリンと同じく、電気的な録音技術が発達していなかった頃、音楽を録音するためには一方向であっても大きな音が必要であった。そこへもってラッパ弦楽器が考案されたのだという。考案者はストローという人物。
また、マイクロフォンとアンプで拡声する装置がなかった時代であっても、会場に行き渡る音を出すには、このラッパが有効であったようだ。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。