ヴィオロン・アルプ violon harpe |
その昔、ヨーロッパの人は、胴体を大きくして共鳴を良くしようとして、こんなヒョウキンな形のヴァイオリンを作ったのですね。さらなる高音質を求めてあくなき挑戦をしたのだけれど・・・成功はしなかったようです。
これは「おたふくヴァイオリン」とでも呼びましょうか。
いやいや、「黒沢隆朝の世界楽器大事典」によると、ハープ・ヴァイオリン とかいう名が付いていて、フランスでは ヴィオロン・アルプ とよばれていたようだ。
あれこれと試行錯誤をしたようでボディの輪郭は一定していなくて、いろいろな形のものが存在する。弓奏楽器なので弓の角度を変えても弦にうまく当たるようにボディのウエスト部分はへこんだままにしておかなければならないので、こんなデザインにならざるを得なかったのだろう。
さてさてやはり、私には、どうしても「おたふく」に見えてしまう。f字形のサウンドホールは、ニヤけたタレ目だもの。