2013年7月1日月曜日

サロー

サロー Salor สะล้อ
サロー
サロー(salor)はタイ王国の弓奏楽器。北部のラーンナー地域で演奏されている民衆の楽器。
ネックが共鳴胴を突き抜けて作られている弓奏弦楽器を スパイク・フィドル(spike fiddle) と呼んだりする。これは、アジア全域で作られている形状。サローもスパイクフィドルの構造を持つ。

弦を選ぶ時に弓に角度をつけるのではなく、楽器本体をクルリと回す方法が採用されている。これもアジアの弓奏楽器に多い演奏方法。

共鳴箱の胴体は椰子の実のカラ使っており、表面は木板。弦は2本。ネックの頭部には調弦用のペグが全面からV字形に突き刺さっている。ペグのシッポの部分ではなく首の部分に弦を巻きつけてあるのも特徴のひとつ。
演奏者は床にすわり、楽器も床に立てて演奏する。楽器本体をクルリと回す。
สะล้อ


弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。