リラ・ダ・ガンバ lira da gamba |
糸巻きが前面から押し込まれているこのタイプの弓奏楽器を lira と呼んでいたようだ。リラ・ダ・ブラッチョとか、リラ・ダ・ガンバとかがあった。ブラッチョは腕で、ガンバは脚。なので、リラ・ダ・ガンバは脚のリラである。楽器を立てて脚の間に挟んで演奏する。
それにしても弦が多すぎる。
共鳴弦も張られているので、余計に多いのだけれど、演奏用の弦だけでも10本以上ある。これでは弓で個別の弦を選択するのはすこぶる困難である。
でも大丈夫。
この楽器は主に伴奏用に使われたそうで、複数の弦を同時に鳴らして和音を奏でるのが目的。ネック(指板)にはガットのフレットが巻かれていて、複数の弦の音程を変えることができる。ブリッジは、やんわりと R が付いているので、弓の毛は3~4本の弦を同時に擦ってたんじゃなかろうか。
古楽器演奏をYoutubeで見たんだけれど、ピッチカート(指ではじく)も多用して演奏していた。ギターのアルペジオみたいにね。