2014年9月7日日曜日

ケメンチェ

ケメンチェ Kemenche / Kemençe
ケメンチェ
トックリ形をした小さくて可愛い弓奏楽器は、オスマントルコの古典音楽で使われていたケメンチェ。
糸巻きから直接弦が張られているため、3本弦の内真ん中の弦が数センチ長い。クラシック・ケメンチェと呼ばれている。

ヘチマの形をしたケメンチェは、カラデニズ・ケメンチェ。
トルコで使われているケメンチェで、同じく3本弦である。カラデニズは黒海の意味。黒海沿岸の民俗舞踊の伴奏によく使われる。

ケメンチェはペルシア語のケマンが語源で、ケマンというのは「弓」のことだという。


弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。