ネパールにもサーランギという名の弓奏楽器があるが、この角張った箱型のものはインドで演奏されている。
イスラム王朝の宮廷で発展した北インド古典音楽(ヒンドゥースターニー音楽)では重要な役割を担う楽器。
メロディを弾く弦は3本だけど、共鳴用の弦が数十本張り巡らされている。
特徴として最たるものは、弦の押さえ方だろう。いや、正確には押さえるのではなくて「あてがう」なのだけれど。
バイオリンは指の腹で指板に弦を押さえこむ。二胡などは指板が無いのだけれど指の腹で弦をギュッと押さえる。
さてさて、サーランギはというと、爪だ。爪のはえ際あたりで弦に横から(上からではなく)圧力を加える。痛そう。痛そうだけど、これが流儀なのだから門外漢は意見を述べるのはよすことにしよう。