2010年8月13日金曜日

サーランギ

インドのサーランギインドのサーランギ
ネパールにもサーランギという名の弓奏楽器があるが、この角張った箱型のものはインドで演奏されている。
イスラム王朝の宮廷で発展した北インド古典音楽(ヒンドゥースターニー音楽)では重要な役割を担う楽器。

メロディを弾く弦は3本だけど、共鳴用の弦が数十本張り巡らされている。
特徴として最たるものは、弦の押さえ方だろう。いや、正確には押さえるのではなくて「あてがう」なのだけれど。
バイオリンは指の腹で指板に弦を押さえこむ。二胡などは指板が無いのだけれど指の腹で弦をギュッと押さえる。
さてさて、サーランギはというと、爪だ。爪のはえ際あたりで弦に横から(上からではなく)圧力を加える。痛そう。痛そうだけど、これが流儀なのだから門外漢は意見を述べるのはよすことにしよう。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。