2010年9月18日土曜日

ニッケルハルパ

ニッケルハルパ
ニッケルハルパはスウェーデンの伝統的な弓奏楽器。
弦を押さえて音程を変化させるためのキーがついているのが特徴。指で弦を直接押さえるのではなく、キーの操作で木片が弦を押さえる構造になっている。
ギターのように演奏者のお腹のあたりに横置きにして演奏するので弓は比較的短い。立った姿勢で演奏する時はストラップで肩に吊り下げる。
ヘッド部分にチューニングペグがいっぱいついているけれども、これは音響効果を増すための共鳴弦用。メロディ用の弦は4本だ。

ヤマハの新しい楽器で、ヴィオリラというのがあって「大正琴の機構を利用しながら弓で弾いてバイオリンやチェロに似た魅力的な音色を奏でることができる新しい発想の弦楽器」との謳い文句。
新らしい発想とはいうものの、キーのアクションで弦を押さえて音程を変化させ、弓で弾くという構造はニッケルハルパと同じだ。
演奏時の構え方は違うもののニッケルハルパは14世紀頃から存在していたというのにね。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。