2014年7月14日月曜日

ビーザンチ

ビザーンチ Byzaanchy / Byzanchi
ビザーンチ Byzaanchy
東アジアの弓奏楽器の形。「ハンマーの形だ」と勝手に分類したりしているが、この兄弟の楽器は中国を中心に北はモンゴル、南はベトナム、タイなどにも広く分布している。そしてたくさんの種類がある。

ビーザンチはモンゴルやトゥバの楽器。
丸い筒状の共鳴ボックスにネックが突き刺さったおなじみの容姿をしているが、ビーザンチの特徴は弦が4本であるということ。ハンマー形弓奏楽器は2本弦が定番であり、よく知られている二胡も2本である。
ビーザンチは2倍の4本で、さらには弓の毛も2倍で2束備わっている(ひとつの弓に2束である)。
単独ソロもあるが、楽団では伴奏として和音をリズミカルに鳴らし続ける。

ちなみに、ビーザンチは中国では四胡(sihu)と呼ばれている。


弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。