2010年9月5日日曜日

サリンダ

インドのサリンダスコップの形をした弓奏楽器は中近東からインドにかけて広く使われている。それぞれ国や地域ごとに固有の名前を持っていて、インドではサリンダと呼ばれる。

スコップの形といってもサリンダは首が太くて短い。カッコいいか悪いかとの問には、残念ながらカッコ悪いと応えざるをえないな。
弦の数は決まっておらず、主弦は3本だったり4本だったり。また、十数本の共鳴弦を付けているものや、共鳴弦をまったく持たないものもある。

ペルシャ方面から伝来したようで、主に、西インド、北インドあたりでよく使われている。弾き語りの伴奏としての用途が多い。
そういえば、バイオリンで弾き語りは無理だね。アゴに挟むので唄を歌うことはちょっとできない。サリンダは膝に乗せて立てて演奏するので、演奏者のアゴは動く。よかったよかった。

* サリンダの投稿は、このサイトの画像を使用させていただいております。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。