トルコの言葉でKaraは黒、Denizは海。Karadenizは黒海だね。
トルコではケメンチェと言えば、この胴体が細長い楽器を指すようだけど、ケメンチェはもともと弓奏楽器としての総称であり、ペルシャ(イラン)では発音が少々違ってカマンチェと呼ばれたりしている。
で、ここでは黒海沿岸の民俗舞踊の伴奏によく使われる弓奏楽器としてカラデニズ・ケメンチェとフルネームで。
カラデニズ・ケメンチェは弦が3本。胴が細長くて首が短い。左手で首のところをつかんで演奏するので、左手がネックの上を行き来することはない。指の動きだけでそれぞれの弦の音程を変える。演奏者が立って演奏する時も左手だけで楽器をささえる。
弓の毛がピンと張ってなくってフワフワなのが気になるかな。この弓は「支えの棒」と「毛」の間に指を入れてギュギュッと毛を引っ張っりながら持つ。演奏する時、毛は張りつめた状態なので安心してください。
音程を微妙に変化させるビブラートは使わず、リズミカルで比較的早いテンポの曲が多い。舞踊の伴奏として使われることが多いからだろうね。