2013年2月24日日曜日

ラヴァンハッタ

インドのラヴァンハッタ(ラヴァナハッタ)
インドのラヴァンハッタ(ラヴァナハッタ)
この楽器は、カタカナ語としての日本語が統一されていない。
 va をカタカナにする時は、バイオリンも同じで 「バ」であったり「ヴァ」であったりするのはご存知の通り。英語ならまだしも、インドの楽器をカタカナにするのは、無理があるに違いない。
「ラバナハッタ」 「ラーヴァナハッター」であったり「ラヌワタ」とかもある。
現地の発音を日本語カタカナにした場合。いったん英語表記になってから日本語カタカナになった場合など、いろいろあるから厄介だ。

前置きが長くなった。
表題の楽器名を使うとして・・・ラヴァンハッタは、インドの弓奏楽器。ココナツの胴体と竹のネックでできている。たくさんペグ(糸巻き)が付いているのだけれど、メロディ用の弦は1本だけ。その他はドロー弦と共鳴弦だ。
インドの北西部で一般民衆に使わてれおり、YouTubeでも、露天商のお兄さんが店頭でこの楽器を鳴らして客よせをしている映像があったりする。
ラヴァンハッタ独自の個性的な部分を二つ紹介すれば・・・・
(1)メロディ弦は馬のシッポであること。普通、弓に馬のシッポを使うがラヴァンハッタは弦も馬だ。
(2)弓に鈴をつけている場合がある。弓の折り返しの時にチャラチャラと鳴り響いてリズムを刻む。


弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。