2015年4月2日木曜日

レベック

レベックをひく女性のイラスト
レベック
レベック(rebec)は、むかしむかしのヨーロッパの擦弦楽器(弓奏楽器)。
中世の楽器 ・・・・・ 中世って?さて、西暦1400年~1500年ごろだろうか。

本体の共鳴胴は、板を箱に組み上げるのではなく、ズクの木材を削りだしてある。弦の数は定まっていなかったみたいだけど3本弦が多かったようだ。
演奏スタイルは、その時代の絵画では、腕に載せたり、膝の上に立てたりしている。アゴを使うという行儀の悪い構え方はしていなかった。

弓でこする楽器ということで、現在のバイオリンの元になったとか。でも、他にもアジア発祥の弓でこする楽器はヨーロッパへ入ってきているので、レベックだけがバイオリンの祖先ではないでしょうけどね。

ポルトガルやスペインではラベイカ(rabeca)とか呼ばれていて、日本にも伝わったらしく 羅面弦 という漢字をあてたようだ。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。