2021年3月2日火曜日

低音大三味線

 豪絃

豪絃(ごうげん)は三味線を大型化して、低音にしたもの。特殊な楽器なので一般化している楽器ではない。

杵屋佐吉の豪絃(ごうげん) 低音大三味線

上の写真の豪絃は、通常の三味線のように はじいて演奏するように設定されているようだ。(大きな画像を見る ....)


4代目・杵屋佐吉(きねやさきち 1884年 ~ 1945年)

1922年 (大正11年)、低音三味線(セロ三味線)、1923年末にはその三味線のコントラバス版ともいえる低音大三味線(豪絃 ごうげん)を考案。

また、三味線と洋楽との合奏や、三絃協奏曲といったコンチェルト形式の楽曲も始めている。

Gohgen(豪絃 ゴウゲン) : Giant Bass Shamisen
7代目・杵屋佐吉(1953年 ~ )
明治生まれの四代目・世杵屋佐吉が開発した巨大三味線を、孫の七代目・佐吉が生まれ変わらせた。
弓で演奏するバージョンは、7代目・杵屋佐吉が始めたようで、駒(ブリッジ)を棹に近い場所に位置される。
この豪絃は、弓で演奏するため、中木先(エンドピン)が長めで、駒(ブリッジ)の位置が棹よりの位置になっている。






弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。