2022年7月8日金曜日

ビオラ・ダ・ガンバ

Ancient European Musical Instrument
Viola da gamba

ヨーロッパのルネッサンス時代・バロック時代の弦楽器として ビオラ・ダ・ガンバは、よく知られている。

Ancient European Musical Instrument Viola da gamba
viola da gamba は、イタリア語で、脚のビオラ。固定するために本体を両脚に挟んで演奏することからこの名前で呼ばれている。
英語では viol(ビオール)とも呼ばれ、高音から低音まで4種類ほどの大きさ楽器が存在していた。
また、vielle や vihuela という名前の楽器もあり、弓奏楽器だけではなく撥弦楽器であったりで、あれこれ弦楽器の名前として「viなになに」という名称は時代の流れ、地域によって幅広く使われてきた。現代のオーケストラで使われている viola(ビオラ)も同じ語源。

こんなわけで、viol(ビオール)と言われても、どの楽器のことなのかよく分らない。だから、この楽器には ビオラ・ダ・ガンバ というイタリア語名称がよく使われるのかも。
ビオラ ダ ガンバを演奏しているミュージシャンのイラスト

前述のように、ビオラ ダ ガンバは 脚に挟んで演奏する。エンドピン(支えるための棒)が無いため、がっちりと支える必要があるようだ。
弦は6本 または7本。ネックにはフレットがある。このフレットはガットをネックにくるりと巻いてある。ネックがあることによって、3本、4本の弦を同時に押さえてイッキに擦るという奏法が可能。和音を構成した音で演奏もできるわけだ。
また、フレットがついていないハイポジションも使う。この場合は現在のチェロのようにビブラート効果を多様することができるわけだ。



弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。