2010年11月3日水曜日

プサルテリー

プサルテリーリュート属ではないのだけれど、弓奏楽器として特別出演。

二等辺三角形の弓奏楽器。形がめずらしいだけでなくて、その構造にも特徴がある。
弓で弦を振るわせる楽器というと、ネックがあって数本の弦が張られている(リュート属)というのが常識なんだけれども、プサルテリーは20本以上の弦が張られていてネックがない。

弦は左右2辺に長さの順番(音程の順番)に配列されているので、弓を狙った弦の場所まで移動する。
ネックのあるリュート形と比べると、どうしても効率悪いのはいたしかたないところ。
ただ、初心者がリュート属の楽器(例えばバイオリン)を弾くと左手で弦を押さえる位置が難しくて音程をとるのがデタラメになるけれども、プサルテリーの構造だと、選んだ弦がそのままの音程を出してくれるので、ちょっと練習をすると簡単なメロディを奏でることができるかもしれない。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。