
中世(1400年ごろ)にはすでに存在していて1700年ごろまで使われていたという。
小さなトルムシャイトは手に持つことができるくらいで1メートルほど。大きなものでは、2メートルほどある。
このイラストは弦が1本であるが、3本~4本の楽器もあり、共鳴用の弦をそなえていたりする。1614年~1620年に発刊されたドイツの音楽大集(シンタグマ・ムジクム)には、4本の弦を持つトルムシャイトが描かれている。
大型のトルムシャイトはコントラバスやチェロと似た格好で演奏するが、指板がなく弦を押さえることはしない。弦に触れて音程を変える。フラジョレットで演奏するわけだ。長い弦が張られていても、フラジョレットなので比較的高い音が出る。
ドイツではトルムシャイトであるが、イタリアではトロンバ・マリーナで、つまり「海のラッパ」という呼び名がある。英語のマリン・トランペットもイタリア語からきたものだろう。
なぜトランペット(ラッパ)なのか・・・・フラジョレット(倍音)で演奏するため管楽器と同じだからという説。もともとイタリアでは「海上でおこる竜巻」をトロンバマリーナと呼んでいて、この竜巻の形が、この楽器ととてもよく似ているからという説。・・・・
さてさて、海のラッパは、謎のまま現在に至っている。