2015年1月10日土曜日

チカラ

チカラ: ベンガル地方の弓奏楽器
チカラ
チカラはインドの弓奏楽器。インドの北部(ベンガル地方など)なで使われている。
日本語カタカナの名称として定着していないようなので、実は「チカラ」正しい発音か、もしくは近い発音かがよくわかっていない(ここでは、Chikara を チカラとした)。

インドの弦楽器のほとんどは胴体に皮張り。チカラもそのひとつで、ネックと胴を丸ごと繰り抜いてあって胴部分に皮を張ってある。そして、指板に弦を押さえこむのではなく、弦に指を(指の爪を)押し当てて弦が響く有効長さを調整する。サーランギやコブズも同じような方法であって、アジアの弓奏楽器にはよくある演奏形態。
メロディは太い3本の弦で、その下に数本の細い共鳴弦が張られている。

Chikara という名前は、インドの北部では弦楽器の総称でもあるようなので、Chikara と呼ばれている楽器は他にもいろんな形状があるようだ。
弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。