2019年4月23日火曜日

リバブ Ribāb

リバブは、地中海に接する北アフリカに住むベルベル族(Berber)が愛用している楽器。
イスラム教が浸透している地域なので、この楽器の名前はアラブ圏のアフガニスタン、エジプト、アルジェリア、モロッコなどで共通だ。 楽器の形は様々だけど、Rabab, Rebab, Rubab, Ribabなど 語源が同じと思われる名称が各地に存在する。 モロッコではアルファベットで Ribab と表記される。

モロッコの弦楽器 リバブ Ribāb
きれいな石などで飾られたネックから90度回転した位置から1本の弦が伸びている。


弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。