2019年10月5日土曜日

3本の弦

3本の弦を持つ弓奏弦楽器
 弓の毛で弦をこすって音をだす。3本弦。

カラデニズ・ケメンチェ karadeniz kemence
古くからトルコで使われていた楽器で、細長い共鳴胴が特徴。
karadeniz はトルコの北側にある黒海のこと。

クラシック・ケメンチェ classic kemenche
同じくトルコあたりで使われていた楽器。この広葉樹の葉のような形の弓奏楽器は ギリシャ、ブルガリア、ロシアなど比較的広範囲で使われている。

ソー・サム・サイ Saw sam sai
タイの弓奏楽器。演奏者は床に座った状態で演奏する。

チュニリ chuniri
ジョージア(グルジア)で使われている楽器。
本体の共鳴胴は木の板を丸く輪にして皮を張り付けてある。奏者は丸い共鳴胴を脚にはさんで演奏する。

弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。