2021年7月14日水曜日

ゲイチャク

 Ghaychak

Ghaychak (Qaychak) is a bowed stringinstrument used in Iran, Afghanistan, Pakistan and Tajikistan.

Ghaychak (Qaychak)  イランのゲイチャク
ゲイチャクは、イランの楽器で、アフガニスタン、パキスタン、タジキスタンなどでも使われている弦楽器。弓で弦を擦って音を出す。
弦は4本でフレットレスネックを備え、ボディはダブルチャンバー。ダブルチャンバーというのは二つの領域に空洞を持つということで、一方は表面は解放されていて、もう一方はブリッジが乗っかる部分で皮を張ってある。
イラン人とバローチ人(イランの他にパキスタン、アフガニスタンのバローチスターン域に居住するイラン系民族)が愛用している。


Ghaychak bass

西洋のチェロを意識した(のだろう)、大型で長いエンドピンを付けたゲイチャクもある。
英語で gheychak bass という名前で呼ばれることもあるようだけど、実際は コントラバスの音域ではなく(おそらく)チェロの音域なのだろう。
gheychak-bass





弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。