2021年8月16日月曜日

エチオピア 1本弦の弓奏弦楽器

 マセンコ


エチオピアのマセンコ(Masenqo)
The Masenqo from Ethiopia is a box shaped instrument with a bow.
マセンコ(Masenqo)は、エチオピアで使われている1本弦の弦楽器で 三日月型の弓で擦って音を出す。
音響ボックスは、4枚の木の板を組み合わせた菱形で、表面全体を山羊皮が覆っている。
チューニング用の棒は背が高く、本体に立てたブリッジも背が高い。当然、弦は高い位置に張られているので、音程を変えるのは指を弦に押し当てるだけでネックに押さえ付けることはない。
演奏者はストラップをつけて立って歩きながらでも演奏できる。また座って演奏する場合は膝の間に音響ボックスを置いて演奏する。

形状は一定ではなく、ティグレ民族、アムハラ民族、オロモ民族の人々で大きさやヘッドの形状が変わる。

マセンコを演奏している男性のイラスト
ストラップで吊り下げて演奏


弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。